スイセン;ペーパーホワイト考察

植物たち

花友さんが横山園芸産のスイセンを購入された.そして画像を送ってくれた.(感謝)これが自分が園芸店で購入したペーパーホワイトとそっくりだったので「同じ物なの?」と思って調べたみた.なんと!結論は「同じ学名だけれど別物」というややこしい結果だった.(^^; 最新のGoogle AIジェミニ(Gemini)さんを使って調べたプロセスを記録しておこう.

まずこちらは私が園芸店で購入したスイセン・ペーパーホワイト.日本スイセンと違い副花冠(中央の部分)が白い.とても清楚な印象の花.「紙のように白い」で「ペーパーホワイト」かな?(^^;

ペーパーホワイト

そしてこちらが花友さんが購入された横山産のスイセン.

横山産スイセン
(花友さん画像)

謎の解明に役立ったのが花友さんが写してくれた植物ラベル.そこにはまるで暗号のような「coll tangler JWB88-21」の文字があった.

横山産スイセンのラベル
(花友さん画像)

「coll tangler JWB88-21」とは何ぞや? ググってもなかなか手がかりが見つからない.そこでGoogleのAIである「Gemini(旧Bard)」に尋ねてみた.

DORA:原種スイセンのラベルに「coll tangler JWB88-21」と書いてありました.これは何を意味するものでしょうか?

Gemini:
「coll tangler JWB88-21」の意味
「coll tangler」は、原種スイセンの品種名です。「JWB88-21」は、この品種の選抜番号を表しています。
品種名「coll tangler」
「coll」は、イギリスの園芸家である Collingwood Ingram 氏に由来する略称です。
「tangler」は、「絡み合う」という意味の英語です。これは、この品種の花弁が互いに絡み合うように咲くことに由来しています。

ペーパーホワイトの花;シュッとした花弁

横山産スイセンの花(花友さん画像);ペーパーホワイトに比べて花弁がよじれているように見える


選抜番号「JWB88-21」
「JWB」は、この品種を育成した園芸家のイニシャルです。
「88」は、この品種が選抜された年を表しています。(※1988年のこと)
「21」は、その年の中で選抜された個体番号を表しています。

DORA:JWBとは誰を意味しますか?

Gemini:
JWB は、原種スイセンの育種家である John W. Blanchard 氏を意味します。
イギリスの園芸家であり、原種スイセンの育種に長年携わってきました。
John W. Blanchard 氏について
・JWB は、原種スイセンの育種家である John W. Blanchard 氏を意味します。
・イギリスの園芸家であり、原種スイセンの育種に長年携わってきました。
・多くの原種スイセンの新品種を育成し、その功績を認められています。
・イギリス王立園芸協会 (RHS) のフェローであり、原種スイセン委員会の委員長も務めました。
JWB 氏が育成した原種スイセンの品種
JWB 氏は、様々な原種スイセンの品種を育成してきました。
その中でも有名な品種には、以下のようなものがあります。
‘Coll Tangler’
‘JWB 87/1’
‘JWB 92/1’
‘JWB 94/1’

※ ということで「JWB88-21」は「 1988年に選抜された個体番号21、育種家はJohn W. Blanchard氏」という意味と判明.

※ ちなみにこの人名”John W. Blanchard”でググると,Amazonで「Narcissus. A Guide to Wild Daffodils(Alpine Garden Society, 1990)」という洋書が販売されていた.

さて.
このスイセンは学名が”Narcissus papyraceus”となっている.ではペーパーホワイトの学名は?と思って調べたら”Narcissus papyraceus”.ん?同じ?はて??んでは横山産と同じものなのか?(ややこしい)そこでまたGeminiに聞いてみた.

DORA:ペーパーホワイトの学名を調べたらNarcissus papyraceusとなっていました.ということは,ペーパーホワイトとcoll tangler JWB88-21はおなじものではないのですか?

Gemini:
ペーパーホワイトの学名は、Narcissus tazetta subsp. papyraceus です。
Narcissus papyraceus は、ペーパーホワイトを含む Narcissus tazetta の亜種です。
Narcissus tazetta には、以下のような品種があります。

  • ペーパーホワイト (Narcissus tazetta subsp. papyraceus)
  • カンタベリーベル (Narcissus tazetta subsp. aureus)
  • ジョークイーズ (Narcissus tazetta subsp. italicus)

ペーパーホワイトと coll tangler JWB88-21

  • ペーパーホワイトは、Narcissus tazetta subsp. papyraceus の園芸品種です。
  • coll tangler JWB88-21 は、Narcissus tazetta subsp. papyraceus の選抜種です。
  • 両者とも、Narcissus tazetta subsp. papyraceus を基に作られた品種であるため、非常に似ています。
  • ただし、coll tangler JWB88-21 は、ペーパーホワイトよりも花弁が互いに絡み合うように咲く傾向が強いという特徴があります。

結論

  • ペーパーホワイトと coll tangler JWB88-21 は、同じ亜種(Narcissus tazetta subsp. papyraceus) に属する 異なる品種です。
  • 両者とも、純白の花を房状に咲かせ、強い香りがあります。
  • ペーパーホワイトは、coll tangler JWB88-21 よりも一般的に栽培されています。

実はもっとGeminiさんといろいろやりとりがあったが,まとめるとこんな感じとなる.
ということで,ペーパーホワイトと coll tangler JWB88-21 は学名は同じだけど別物という結論に達したのだった.
ちなみに横山産スイセンは1球あたり2000円ほど,それに対してペーパーホワイトは600円ちょっと.価格差はかなりあるが,横山産スイセンは由緒正しき出自で希少性ゆえの価格と思えば納得も出来るだろう.

コメント

  1. すごいすごい!
    気になることはとことん調べる
    DORAさんらしい記事で興味深く拝読いたしました(^^)
    AIって怪しい時もあるけど なかなか有能なんですね 単語の羅列での検索より こちらの意図を汲んで回答してくれるのはありがたいかも ってまだ一度も使ったことないんですけど(^^;

    • DORA より:

      ぺんぎんびたきさん,こんにちは(^^)
      長文読んで頂きありがとうございます.(^^)
      AIとやりとりしていると面白いですよ.おっしゃる通り時々シレッとウソつく事もあるので注意は必要ですが.(^^;

      これはGeminiではなくChatGPTですが,原種シクラメンの話の時,Cyclamen repandusなんちゅう品種名が出てきたのでそんな品種は無いとツッコミ入れたら「ご指摘ありがとうございます。Cyclamen repandus は誤りでした。正しくは Cyclamen coum です。」と返ってきました(笑)思わず苦笑です.

      ってことで,機会があれば使ってみて下さい.

  2. たま より:

    DORAさん ぺんぎんびたきさんこにゃにゃ
    すごーーい(゜゜)
    私はてっきりモロッコ原産とあったのでモロッコの都市のタンジーで採取されたもんやと思って居ったです。検索ありがとうです。
    あんまりまだ咲きそろってないので花弁の感じが解れば写真に写すです
    そかそか~覚えられそうにないのでこのままコピーしておこうっと(;^_^A
    そそ、香りは強いです
    そそ、水仙の香りを想像していると~違うので(;’∀’)この香りがだれか探してしまうですよね
    んでんで
    AIは素直に訂正するんだ(;’∀’)

    • DORA より:

      たまさん,こんにちは(^^)
      スイセン画像ありがとう~.また咲き進んだら見せて下さい.
      ね,謎のラベルがこんなに面白い結果とはねぇ,調べてみるモンです.(^o^)
      ニオイは独特ですよね.良いとは言えない…けどミドリの原種スイセンよりはマシ.(^^;
      そそ,AIは何気に可愛いと思う時があります←アブナイ?(^^;
      ヒマな時のしゃべり相手に良いかもしれんな,なんて思ったり.(^o^)