バラクラ・セミナー(6/8)

お出かけ

6/8にバラクライングリッシュガーデンにてRHSウィズレーのヘレン・フェアリー(Hellen Feary)さんによるセミナーが行われた.お題は「ウィズレーガーデンについて」.

ヘレンさんはRHSのパートナーガーデン担当の方.世界では220ほどパートナーガーデンがあり,イギリス国内とヨーロッパでその大半を占めている.バラクラは唯一アジアでのパートナーガーデン.

セミナー開始時

まずはウィズレーガーデンの場所を紹介,そして広大な園内マップ,ガーデンの創始者とその歴史,さらにガーデンの様子今昔を語られた.

ウィズレーガーデンの場所を紹介
ロンドンの南20マイルの所だそうな.

ここではガーデンについての興味深かった事を記しておこう.
イングリッシュガーデンによくあるボーダーガーデン(真ん中が芝生でその両脇に植物が植えられている長いガーデン)は今も昔も変わらない.写真ではダリアやヘレニウムなど暖色系の植物が植えられていた.

そしてローズガーデン.10年前はバラだけで構成されていたが,今では他の植物たちも植えているとのこと.5000本のバラに対して4000本のシュラブ(内容は不明)が植えられ,宿根草のサルビアやユーフォルビアなども植えられている.

2017年にあらたに加わったのはエキゾチック・ガーデン.ウィズレーのガーデンチームにより作られたもので,トロピカルな植物が見られる.ここは夏の終わり頃が見頃とのこと.

バトルトン・ヒルと呼ばれる北向き・日陰のガーデンは全てのシーズン美しい.ここは温暖化に向け研究されている場所で,ツバキ,シャクナゲ,アジサイなどが植栽されている.アジサイのストロベリーバニラという品種は花色が白→ピンクに変わり,手より大きい花で素晴らしい.

ヒルトップと呼ばれる場所はガーデン・サイエンスの「科学棟」で2021年にオープン.ここにはダーウィンの時代からの資料が保管されている.

そして以前は花など植えられていたエリアが湖となって生まれ変わり,水辺の生物たちが生息できるようになっている.

Well-being Gardenでは色をテーマに「光・風・香り」で心を落ち着かせる,庭でくつろぐことによる身体的影響を研究している.

Wild life Gardenでは昆虫・小動物が巣を作る構造物を設置し,水辺のフチは浅くとっていて水と陸 の行き来をしやすくしている.

World Food Gardenではサツマイモ,キュウリ,メロンなど栽培,ウィズレーのアイデアを持ち帰り家のガーデンに利用してもらえばと思っている.

温室前のボーダーガーデンがピート・アウドルフ氏デザインのくねくね曲がった遊歩道に変更され,植物をより身近に感じられるようにと設計されている.

などなど,全体的に今の時代に合うようにガーデン設計が変更されているのが分かった.SDG’sや生物多様性が謳われている中,なんと言っても「宿根草」がキーワードになっていると感じたセミナーだった.

こちらはこの日ガーデン内で咲いていたピンクの花特集.

シャクヤク

爆咲きのダイアンサス

ピンクのモケモケ
タリクトラムかな?

シャクヤクと終わりかけのアリウム

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