大野さんセミナー@20250611

お出かけ

暑い…しか出て来ない.帰阪してからずっと暑い.気温差にやられたのか,帰阪日2回も徒歩で買物に行き重量物運搬して疲れが出たのか昨日午後はなかばダウン.ボーッとした状態で机に向かっていた.もちろんエアコン使用だがこれがくせ者で身体が冷える.頭寒足熱を目指しているためソックスの枚数は減らしていない.フリースの膝掛け使用.具合が悪いときの葛根湯服用.カモミールティ飲用.はぁ,なんとかこれで収まり今日は復活.相変わらず暑さは変わらない.(-_-)

さて,まだまだ蓼科ネタが続く.

6/11大野さんのセミナーがバラクラで開催.雨が降りしきる中,バラクラへ.
テラス席のショーガーデンを見たら植物たちは雨に打たれて可哀想な状態.雨が酷くてガーデンの先へ行く気がしなかったのでそのまま中へ逆戻り.

セミナーは11時からだと思っていたら,パンフを見間違えており13時半からだと判明.うわ,どうしよ…と思いつつ,大野さんが来ておられたら挨拶だけでもしておこうとスタッフさんとしゃべっていたら,大野さんの姿が見えたので飛んで行った.

なんと大野さんご自身も昨日まで11時からだと思っておられたそうで笑ってしまった.(^^;
そう,昨年は11時からだったから.セミナーの下準備をされた後,一緒にレストランへ.昨年横山さんとご一緒だった英国・イングリッシュブルーベル視察の旅での食べ物エピソードなどを聞きながら,楽しくランチタイムを過ごした.この時凄いなと思ったのは,料理の写真をサッとスマホで見せて下さったこと.「日付を覚えてるのですぐ出るんですよ」とおっしゃっていたが,記憶力の良さは素晴らしい.きっと冒険時にも役立てておられることだろう.

そして予定通り13時半からセミナー開始.
まずケイ山田さんから大野さんの紹介があり,大野さんが作られたショー・ガーデンが「ゴールドメダル」を受賞されたとのことで表彰式が行われた.

ケイ山田さんからゴールドメダルを受賞された大野さん

そしてセミナー本編開始.大野さんはユキワリソウにのめり込んでWorld Hepatica Labolatoryを設立,現在,東大植物標本室(牧野富太郎博士が研究していた所)で牧野氏が仕様しておられた大きな机を使って標本整理をしたりお茶を飲んだりされているとのこと.あ~,歴史を感じる.

そして標本を1つ見せて下さった.オレンジ色の線が入った封筒は「タイプ標本(新植物を命名する際にその種の基準となる一点の標本が入っているもの)」で超貴重品,外への持ち出しは禁止されている.では何故その封筒がここにあるかと言えば,封筒の中に入っているものはコピーで,実は原本(植物の標本)が標本庫の中で見つかったので,これはランクが1つ下に下げられたので大野さんの所へ来たという経緯があるそうな.

触っても良いと言われ触ってビックリ,このコピーというのが実に精巧でパッと見はホンモノに見える.そう,凹凸もあるように立体的に見えるからまるで植物が貼られているようなのだ.特殊なコピー機でコピーされたものらしい.

貴重な標本

あまりに立体的でコピーに見えない(^^;

その後は研究室で標本を観察されている写真や標本庫の写真などが見せられて話が進んでいく.そして新種探しの様子など.ある時滝の横の崖を見上げると5mほど上にユキワリソウが見えた.写真を撮るため崖を登り目的達成したのは良かったが,下りる時の事を考えて居なかったと.(~_~;) そこで一緒に来ていた助手にカメラだけ渡し,自分はそこから飛び降りてなんとか無事だった,という.新種を求めての旅はまさに冒険の旅.現代の牧野富太郎氏だなと感じた.

様々なユキワリソウの写真が紹介され,最後に大野さんの著書「World Hepaticas 世界のヘパティカ」を紹介された.

世界のヘパティカ;ご自身で撮られた新種を含めた写真多数

面白かったのは新種発表のプロセスはアナログで牧野博士の時代となんらかわらず,採種した標本をタイプ標本と見比べて新種かどうかを判断.そしてここが牧野氏の時代とは異なる点で,新種かもしれないという確信を得たらDNA解析を行う.その方法が展示パネルに示されていた.

東アジア産スハマソウ属の分類学的研究

DNA分析の方法
上画像の一部拡大したもの


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